ライフパーク倉敷まで来たので、
そうだ、この近くだったよなぁと思い出して
カフェ アンドゥへ行くことにした。
以前、場所をうろ覚えでたどりつけなかったので、
今度は、しっかりショップカードの地図を見て
行った。
すぐに、わかった。
そこは、夕方の浅い闇の中に
ぽっかりと浮かび上がった灯台のように
暖かな光を放っていたから。
車を寄せていたら、
オーナーのSちゃんが笑顔で飛び出してきて
駐車場を案内してくれた。
いつも彼女は、とびきりの笑顔だな。
すごく疲れていたので、
なにか甘いものが食べたかった。
フクダさんの樹上完熟コーヒーと
煮リンゴのタルトを頼むことにした。
ソファに身を沈めて
新着のFIGAROをめくる。
ロンドン特集だったので、
引き込まれて、真剣に読んだ。
ショーディッチやイーストエンド界隈の情報が
詳しく載っている。
これは、次回行かないと。
BGMの音楽もセンスがよかったので、
尋ねると
レコード屋GREENHOUSEの
メガネをかけた優しいお兄さん(Sちゃんの近所に住んでいる)が、
ここの店にあったものをチョイスして持ってくるのだという
いまはクリスマス特集。
うちの店でも
ビング・クロスビーの「White Christmas」などの
古いクリスマスソングのCDをかけている。
でも、こういう感じもいいなと思って、
ボサノヴァ系のを1枚買う。
かわいい小物も帰りがけに、ついで買い。
Sちゃんが、こんなにキュートなパッケージを渡してくれた。
中身はヒミツ。
外に出ると
夜の闇がすっかり深くなっている。
近所のおじさん2人が、お茶のあとレジで
「あんた、ここを自分で釘を打ったり
ペンキを塗ったりして作ったんじゃってなぁ。
がんばるなぁ」
とSちゃんを褒めていた。
こじゃれた若者カップルや
一癖ありげな、ウルサイ連中だけじゃなく、
普通のおじさんやおばさんが来れる
店が好きだ。
だから、問屋町には行かない。
ここに来る目的で
来てもらえる店。
うちの店もそういう店にしたい
と思う。