倉敷に住んで四半世紀が過ぎた。
今まで住んだ街の中で、最も長く居住していることになる。
もともと出不精ぎみの私は、普段暮らしている居住圏の中に
一応のものが整っているのが理想的で、
コーヒー屋、本屋、ごはん屋、花屋などが
本当は徒歩圏内にあると最高なんだけど、そうも言ってられないので、
車でちょっと足を延ばすとある、という範囲で我慢している。
先日は店を閉めた後、ごそごそしていたら、
出張していた主人から
「今、新幹線に乗ったとこ。遅くなるので、ごはん済ませといて」
という電話が入る。
それで、久しぶりに「
cafe nico」に寄ることにした。
9時を回っていたので、「何か食べるもん、できる?」
って聞いたらニコマス(ニコのマスターの略、私が勝手にこう呼んでる)
の孝ちゃんが「いいスよ」って言ってくれて、
「もうパスタはないんだけど、それ以外なら」というので
エビと小柱のトマトクリームグラタンにする。
鞄の中に入って知らぬ間に出来上がっていた押し葉(うちの庭の雪柳の葉だと思う)。
cafe nicoのショップカードに勝手に添えてみました。
要らん世話だけは楽しく、喜んでします。
ここのコーヒーはとてもおいしいので、いつも飲むんだけど、
きょうは、さんざんコーヒー飲んだからなあ。
飲み物、何にしよう・・と、ちょっと迷う。
で、バナナジュースをオーダー。
「天然生活」を読みながら、しばしリラクシン。
きょうも素敵なジャズがかかっている。
夜ごはんがテーブルに運ばれてきたら、
バナナジュースは、ちょっと冷えるかも。
と思えてきた。
ちべたい、ちべたい。おなか冷えるー(NHKのななみちゃんの真似)
「ここ、アイスクリームあったっけ?」
「うーん、ないけど・・」
「じゃ、パフェは?」
「ないけど、アイスコーヒーに浮かべたのはあるよ」
それじゃ余計、ちべたい。
うーん、うーん。
「じゃいいよ。アイスだけのやつ作る。そのかわり普通のバニラのだけど」
十分です。すみません。
そしたら
「ソース、キャラメルとチョコレートのどっちがいいですか?」と質問してきた。
あーん、もう。キャラメル、プリーズ。
来た来た!
ダブルのバニラアイスにアーモンドスライスを散らして
キャラメル掛け。
憎いねー。
はじから丁寧にすくって、大事に大事に食べた。
「多すぎたら残していいですよ」って孝ちゃんは言ったけど、
残すわけありません。
おいしくて、ああ、これデジカメあったら
撮っとくのに。
肝心なときに限って持ってないか、忘れてきてる。
そのぶん、心ゆくまでおいしさを味わうことに専念する。
いや、むしろ専念するしか・・することが・・ない。
レジの横で立ったまま世話話をして帰る。
一人で夜、ごはんが食べられるお店が
近くにあるのは、うれしい。
ぼけっと本を読んだり、音楽に耳を傾けたり。
マスターと、なんてことのない近況を話したり。
一日の終わりに感じる
ささやかなシアワセ。